学びあった『価値』、

天候の影響からか、体調を崩しかけてる子供等。だが、ちゃんと自分等の遊びを編み出しては、面白可笑しく挑んでいる。カスタネット程とは云わないまでも、ぶつかっては仲直りの繰り返し、とても頼もしい限りだ。(#^.^#)

午後から、某社社長の近況報告を伺うとともに、新しい事業モデルを推し進める前提として、如何に会社の「価値」を高めるものか、という点について、日経に寄せた、佐山 展生・GCA代表取締役(一橋大学大学院 国際企業戦略研究科教授)の記事をテーマに、時間の過ぎゆくことを忘れ大いに学びあった。(^_^)v

価値ある記事であろうと考え、少し長いが掲載したい。時期あたかも、国内で本格的な「企業価値」活動が業種業態を問わず始まった。

【長期的な企業価値最大化を目指せ】

-会社の価値を高める-

村上ファンドの阪神株大量取得問題は結局、阪急のTOB(株式公開買い付け)が成立した両社の株主総会で統合が承認され、戦後初の大手私鉄の統合という形で決着した。ニッポン放送、TBS、阪神-村上ファンドが発端となったともいわれる一連の大量株取得を契機に、会社とは何か、会社とは誰のものかといった議論が活発化したことは間違いない。

『会社は誰のものか株主には権利と義務』

ニッポン放送問題以降「会社は誰のものか」について、多くの場で議論されるようになったが、この問いかけ自体の意味合いが不明確である。この問いを誰が所有しているのかと解釈すれば、株主である。しかし、「企業の恩恵の共有者は誰か」、すなわち「会社は誰のためのものか」と考えれば、従業員、経営者、顧客、取引先、債権者など会社の利益関係者すべての人たちのためのものであるといえる。

村上ファンドの登場で「もの言う株主」の議論もなされた。従来日本では株主があまりにもものを言わなかったために株主不在の経営になりがちな感じがあったが、「株主」の権利が強く会社に主張されるようになった。ライブドアによるニッポン放送株買収劇では、過半数の株式を取得した株主の力の強さを世に示す結果となった。この事件は、日ごろM&A(企業の合併・買収)とはまったく無関係な人たちのM&Aに対する認識を高めたとともに、経営者の敵対的買収に対する認識をも急速に高めることになった。

-株主の社会的責任-

村上ファンドは、株主万能主義を唱え、大株主は会社を自由にしてもよいとの考えに立っていたように見えた。確かに過半数を所有する大株主は株式総会の普通決議を単独で通せ取締役の選任が可能で、新会社法で下では定款を変更しない限り、取締役の解任も可能である。もちろん大株主になったものは、経営権をとることができそれ自体は違法ではない。しかし、上場企業の経営権を取ったからといって、また株主の権利であり違法ではないからといって、たとえば会社を解体するようなことまでが許されるべきなのか。そうではないだろう。大株主には、その会社の従業員や取引先その他の利害関係者に対する社会的責任がある。株主だけの利益のために会社の価値を毀損することは社会的に許されるべきではない。

一般に権利と義務とは表裏一体となっていることが多い。大株主には確かに会社に対して大きな権利がある。しかしその裏側には社会的責任を果たさないといけないという義務があるのではないか。阪神問題は大株主の権利とともに大株主の義務をも世に知らしめた事件であった。

-本当の株主価値とは-

村上ファンドはよく「株主価値の最大化」を唱えていた。彼らのいう株主価値とは、会社の長期的な株主の価値ではなく、その会社からの高配当や場合によっては会社の重要な事業の売却をも含め、短期的に収益を手にしたい株主にとっての短期的価値のことを指していたように見える。したがって、遊休資産や余剰現金を有する企業に出資し、それらの余剰資産を有効に使わないなら株主の権利を主張し、配当で株主に還元するよう求めた。確かにそのときの株主は高配当を得られ短期的な株主の価値は大きくなるが、会社にとっての長期的な株主の価値は逆に減少する。

会社の長期的な株主価値の最大化は、一時的な高配当ではなく、安定した配当対策、収益の最大化に向けた長期的な事業計画のもとに達成されるべきものであろう

-敵対的買収と防衛策-

敵対的買収というとその語感から、すべてが「悪」であるかのように受け取られがちだが、敵対的買収とは、単に現在の経営陣が反対する買収である。ニッポン放送などの一連の事件は、経営者に対し過剰に防衛策が必要であると感じさせ、その結果、経営陣の保身のためとも思える防衛策も散見された。買収者から何を防衛するのか。それは経営権ではなく「株主の利益」だあり、「会社の利害関係者の利益」であるべきである。

会社の価値を毀損する買収から防衛するためには、直接被害を受ける株主やその他利害関係者に、経営陣が発動する防衛策の承認をあらかじめ受けておくことであろう。確かに株主の承認を得ずして経営者だけでも防衛策は導入できるが、結局いざというときにその防衛策を発動しようとしても裁判所で差し止めに遭うようでは意味がない。平時における防衛策の導入は、少なくとも株主総会を通して強じんにしておくべきだろう。

『時価総額は会社の価値を表せていない』

上場企業は、市場での株価があり、それに発行済み株式総数を乗じれば株式の時価総額が算出される。しかし、それがその企業の100%株式の価値であろうか。従来の日本では、たとえ株価が安くとも敵対的買収が成功することはなく、非常に割安な株価が数多く放置されてきた。安い株価だと買収されたり経営者が交代させられてしまう可能性の高い米国とは違い、従来の日本では既存の経営陣や大株主の同意がない限り公開買い付けで買収されることはなかった。その結果、時価総額はその企業全体の絶対的な価値を表すものではなく、そのときの株式市場での相対的な価値でしかなかった。

これは、機関投資家を中心とする株式市場の投資家が主にPER(株価収益率)で株式を評価することが大きな原因のひとつである。PERで評価する限り、その企業が保有する遊休資産や余剰資産は評価されない。この点に着目したのが短期的に収益を得ようとする一部の投資ファンドである。これら一部の投資ファンドの活動で、減少したとはいえ、日本市場にはまだ会社に多額の現金を抱えたまま株価の低迷する企業が存在する。

会社の価値は、営業に使用している営業資産と営業負債の価値(営業価値)と、営業に使用していない遊休資産、余剰現金などの価値(非営業価値)とに分けて評価しそれらを合計しないといけない。会社の価値が適切に評価されない限りこのようなゆがみをついた投資家による買収は後を絶たない。

『会社のことを思う株主、経営者であれ』

村上ファンドは、確かにその主張で正しいことも多いが、言っていることとやっていることが違うとここ数年指摘して続けてきた。企業価値向上を求める投資家が最も大切にすべきは、投資先企業の価値向上であり、自分のファンドへの投資家ではない。投資した会社から現金を吸い上げて投資家に還元するのではなく、投資した会社の価値を高められるよう支援し、その結果、株式価値が高まればその分キャピタルゲインを得て投資家に還元すべきだと考える。

しかし、村上ファンドの主張自体はかなり正しい面があったことは忘れてはならない。株主の意見を尊重し企業の価値を高めるというのが会社経営の基本である。経営者の身の保身を優先するような会社があったとしたなら、その経営者は交代させられるべきである。仮にその経営陣が反対し形式上敵対的買収になったとしても、従業員やその他の利害関係者が賛成し、会社のためにはその買収が設立すべきだという買収もある。実際に経営権観を取得し企業価値を価値を高めてくれる投資家や事業会社が出現すれば、その買収対象会社の利害関係者はそれを歓迎するはずである。このような「善なる敵対的買収」は経済の活性化のために起こっていいはずである。

会社自体の価値を高めてほしいと願い投資する株主に支えられ、会社の価値を高めようとする経営陣がいてこそ、その会社の価値は長期的に高めることができる。その結果、従業員、取引先、債権者、顧客など利害関係者は、その会社が存在することによる恩恵を受けれる。「会社のことを思う」株主、経営者が健全な経済を形成すると考える。日本経済新聞 7月20日(木)-日経IRフェア特集-より

佐山 展生(さやま のぶお)=76年京都大卒、帝人入社。都銀、投資ファンドなどを経て、04年4月一橋大学院助教授、M&A助言会社GCA代表兼務。05年4月から現職。

学び、挑んでいる『笑顔』が、とても印象的で、「さぁーて!これから!!」との気概は、嬉しく且つ、仕事冥利に尽きるというもの。

※佐山展生氏の公式サイトは、http://www.nobuosayama.com/です。BLOGを読む度に、学生に戻った思いになるのは青っちだけだろうか。とっても新鮮でいい!

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