良書。

電車の中では、どう見ても20代前半の方々が史記等の 歴史物を丹念に読まれてる光景をちょくちょく見受ける。 zuinoyoutei.jpg sikiwokataru.jpg 20代後半組から30代に至っては、専ら流行の「ビジネス本」 を手にされている。 ミドル層においては、携帯メールか夕刊フジ。 まぁ、お疲れモードゆえ仕方のないことだろうが。 青にしてみれば、30代の方々こそ、手帳本や成功本、ひいて は起業本にツラレル気持ちも分からないではないが、今だか らこそ読むべき「本」があるのでは、と。 kiryou.jpg 中島敦・著の「李陵」を、再び手にする。 漢の武帝の頃、名将李広将軍の孫である李陵は、自ら願い出 た匈奴征伐において、不覚にも、戦闘中に失神し、俘虜となる。 この知らせを聞いた武帝は激怒し、並み居る重臣達は皆、李陵 が意図的に売国的行為に走ったと罵り、武帝に迎合した。 が、 ただ一人、司馬遷だけが李陵を「かような人物にあらず」と擁護、 そのために、死よりも屈辱的な「宦官の刑」を受ける。 彼は自問自答しながら「何処が悪かった?己の何処が?何処 も悪くなく、己は、「正しい事」しかしなかった。強いていえば、唯 『我在り』という事実だけが悪かったのである」という結論に至る。 その後、司馬遷は「130巻」にも及ぶ「史記」を書き上げた。 後世の史家によると、武帝による屈辱が、司馬遷をしてあの膨大 な「史記」を書かしめたと云われている。 で、李陵は胡地において、妻子や父母等が殺されたことを耳にし 祖国へ戻る気持ちを失う。そんな中、同じく胡地に引き留められて いた蘇武と会う。 李陵は「たとえようもなく純粋な漢の国土への愛情」を湛えている 友と自らの間に根本的な隔たりを感じ、暗澹たる気持ちになる。 武帝が崩御し恩赦が下った後、蘇武は帰国する。しかし、李陵は 「丈夫再び辱めらるる能(あた)わず」と2度と漢へ戻らなかった。 読み終えた時、自らの信念に殉ずるというか、自立した人間の生 き方の強さを思った。以前読んだ時とは異なる深い感動だ。
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良書。” に対して 2 件のコメントがあります

  1. しーちゃん より:

    今日はMSのセミナーお疲れ様でした。
    すごく砕けたお話でわかりやすかったです。
    もっといろんな話を聴きたいのでまた参加させていただきますね。
    共感するのは簡単なようで難しい。相手はきりがないほどいるし、
    ビジネスとなるといろんな要素が絡んでくるので、毎日、仕事というより勉強している感じです。
    ところで、自分の読んで面白かった本、感動した本、気になった本などをコメントしていくのは面白そうですね。
    ブログ、気になっていたんです。私もやってみようかな。
    年始年末のお休みのお楽しみとしよう。
    では、また(^_^)/

  2. 青っち より:

    しーちゃんさんへ
          青っちです(^^)v
    お疲れ様です!「イ」の一番でコメントをお寄せ下さり
    誠に有り難うございました。
    毎回「MS」セミナーでの出逢いが「善縁」となっている
    なか、リクエストも然りですが、どうぞ遠慮なく「個別」
    で出来うることは「相談ならびに支援」致します。
    共感領域は、難しい反面、意外と楽しい面をも持ち合わ
    せております。電話相談なども実施しておりますから、
    気楽にご利用下さい。
    しーちゃんさんのBLOGが早ければ来年早々には、誕生し
    そうで、これまた楽しい話題です。
    セミナーの基軸は、今BLOG中のプロフィールに綴ってお
    りますので、何かあれば想い出してみて下さい。
    では、毎日、更新しておりますので、大いに楽しみなが
    ら「何かのヒント」となれれば幸いです。
    時に、しーちゃんさんは、何処らあたりに座られていた
    のでしょう?(こっそりと、なんちゃって(^_^)v)

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