次回のココア、

「いますか?!」。突飛な格好の子供が玄関口で俯きながら発した言葉。「君の名前は何くん?」と尋ねると、きちんと自己紹介をしてくれた。雨足の勢いも気になり暫し彼のひとりごとに耳を傾けた。

「帰ってもカギが閉まってて入れない」

「…(略)…(とても書けない)」

「僕のまわりには、誰も居ない」

午後の同時間帯には、打ち合わせや相談及び確認業務などで、匠ことN氏を含め、既に3組の異なる来客が、部屋を陣取っていたことも手伝い、玄関越しの会話が続いた。っま、会話というより一方通行話なのだが。

妙に気になって、部屋に上がるよう促すが動こうとしない。ひとまずびしょ濡れ状態を回避させたくタオルを貸しながら、彼の頭にそっともう一枚のタオルをのせると同時にまた、先程呟いていた言葉を繰り返すのだった。

「僕のまわりには、誰も居ない!」

温かいモノでもと思って、台所まで行きサッと温めたココアを玄関先の彼に持って行くと、さっきまで居た彼が「居ない!」。急いで階下まで探しに行くが、何処にも見当たらない。キツネにでもだまされた感じ。

自己紹介の中から、彼はだれだ?!と点を探すのだが、無論分かるわけもなく、冷めたココアを玄関先で飲み干した。

夕方、彼の存在を長男と大きな子供に尋ねると、意外な回答がかえってきた。学校内で有名な彼。学期中に学校を「転入と転出」を繰り返し、自宅には両親が居られるようだが、カギを掛けては夜遅くまで家に入れず、相手にしないという。。。

つい最近転入してきた彼は、すくすくにも行かず、下校と同時にクラスの宅を訪問しているとのことだった。

そんな、彼の存在を知るにつけ、「何とか出来ないかと」長男は大きな子供に相談していたようだ。その結果、家に帰って入れなかったら、家(うち)においでヨ!と声を掛けていたらしい。ただ、一度も来たことがなかったので、長男も大きな子供すっかり忘れていたらしい。

長男の瞳が見る見る真っ赤に変わっていく。今にも泣きだしそうな雰囲気でもあった。常日頃からキッツク伝えていることを想い出したのだろう。

「偉いな!」と褒めながら、眼でサインを送るのだった。今日はココロの底から褒めてあげたかった。

家庭の問題なので、解釈は甚だ難しい。(コメントはしたいが、やはり止めておこうっと!)そうだよね、今度来たら、ココアを「フゥーフゥー」させながら子供等と一緒に飲もうと思う。(#^.^#)

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